オープンミーティングで出会った謎の女性
こんばんは。断酒263日目の青猫です。
数年前、身内のことで色々な依存症のミーティングに参加していたことがあります。
どんぴしゃな会でなくても、根っこは同じであるという情報をネットから得て、藁にもすがる思いで訪ね歩いていました。
広報誌のお知らせ欄で見つけたのが、アルコール依存症のオープンミーティングでした。
当時は自分がそうであることなど、つゆほども疑わず。連絡先に電話で問い合わせると、オープンミーティングは誰でも参加出来るので、ぜひ来てみてくださいと言われて出掛けることにしました。
場所は公共の施設の会議室。
ドキドキしながらドアを開けると、だだっ広い部屋に断酒会関係者二人だけ。
そして私と、すぐ後から入って来た若い女性の合計4人でミーティングが始まりました。
まず、4人で「12ステップの祈り」を読み合わせ。そして断酒会側の二人がそれぞれの現在に至る経緯を話し、順番で私と彼女が話す番になりました。
私はその時は、父親の飲酒について話した記憶があります。
女性は「友人がアルコール依存症で、何とかしたい」というような内容でした。
オープンミーティングが終了し、部屋を出てエスカレーターに向かって歩いていると、後ろから追いかけてきた彼女がこう言いました。
「お時間があったら、ちょっとお話ししませんか?」
え? なんで私に? 断酒会の人たちの方が、よっぽど詳しいのではないかなと思いつつ、ちょうど夫が迎えに来ていたこともあって、急いでいるからとその場は断りました。
「では、良かったら連絡先を教えていただけませんか?」
思い詰めたような女性の雰囲気に、断酒会の男性には話しづらいことがあるのかも知れないと、ケータイ番号とメールアドレスを交換して別れたのですが……。
そして数日後、彼女からメールが来たのです。
それも、絵文字いっぱいの、とてもこの前の彼女とは思えないような明るく可愛らしいメールが……。
内容は、「お話ししたいことがあるので、一緒にお茶でもいかがですか?」みたいなもの。
ちょうど職場の昼休みで、一緒にいた同僚たちにわけを話すと
「ダメだよ! そんな知らない人に簡単にアドレス教えたら!」と叱られました。
やっぱりおかしいかも?と思い、お誘いは断りました。
するとしばらくして、今度は電話がかかってきたのです。
その頃は、もう何だか妙だぞ、と思い始めていたので、ハッキリさせようと色々尋ねてみると、出て来たのがある新興宗教の名前……。
唖然としました。彼女は友人がアルコール依存症に苦しんでいるのでも何でもなくて、断酒会に相談に来る人たちを宗教に誘うべく、カモを物色していたのです。
お人よしの私は、まんまとそのワナに引っかかるところだった、というわけ。
その場で強く、その宗教に入るつもりはないことを伝えて電話を切り、連絡先を消しました。
真剣に、心からの悩みを抱えて断酒会を訪ねる人がほとんどだと思います。
そんな気持ちにつけ込むような宗教は信じるに値しないものです。
彼女はまだ、誰かを誘っているのでしょうか。
皆さんも、気をつけて!
いや、こんな単純に引っかかるのは、私くらいでしょうかね?
ちょっと寂しい思い出でした。