呑兵衛の女房
こんばんは。断酒248日目の青猫です。
今朝のニュースで漫画家・水木しげるさんの「お別れの会」の様子を見ました。
無名の時代から今日まで、常に傍らに寄り添ってきた奥様との暮らしを描いたドラマ「ゲゲゲの女房」は余りにも有名ですね。
残念ながら私は見ていませんでしたが、ドラマの人気以来、テレビに映るお二人のご様子をいつも微笑ましく思っていました。
ところで。
我が家は夫も呑兵衛です。私など、足元にも及ばない酒量を軽くいきます。
結婚前も会うのは必ず居酒屋でしたから、お互いの酒好きはすっかり知り尽くしております。
新婚時代、晩酌で酔いつぶれて眠ってしまう妻の代わりに、せっせと残った食器を片付け、毛布をかけてくれる…夫はそんな思いやりある?酔っ払いでした。
一緒になってから現在まで、バブルも経験しましたが、まったくと言っていいほど貯金が残っていないのも、すべて二人で飲んでしまったからだと確信しています。
昨年5月、私は断酒を決意しました。
以前から何度か挑戦するも、長くてもせいぜい2週間ほどで、惨敗の歴史を繰り返してきました。
それもそのはず、我が家にはまだ一人、呑兵衛がいたのですから。
ビールや焼酎、日本酒の買い置きは常に目につくところにあります。
朝起きると、キッチンには昨夜のビールの空缶。
………誰が片付けるんでしょうね?コレ。
私は断酒を志す身、絶対にアルコールを目にするのも、触れることも、はばかられます。それが例え中身の無い空缶だったとしても、手に取るなんて、もってのほかです!
そのまま知らんぷりしていると、毎日空缶が並んでいきます。
日に日に増えていく空缶ですが、絶対に私は手を出しません。
やっと気がついた夫が処分するまで、毎朝空缶タワーをにらみつけている私です。
夫は律儀な呑兵衛で、ビールは毎日1缶だけと決めています。たぶんビールはそんなに好きではないのかも知れません。
だからと言って、他のものを飲まないというワケでもありません。
夫はこだわる呑兵衛で、焼酎を割るのは絶対粒から煮出した麦茶です。
一日おきくらいに、ヤカンで麦茶を作っています。
朝起きると、昨夜夫が煮出した麦茶の入ったヤカンがコンロにデン!と放置されています。それをポットに入れ替えて、冷蔵庫にしまうのは私です。
焼酎を割るための、しかも夫専用の麦茶!
ヤカンが麦茶でいっぱいだと、朝のコーヒーが淹れられません。
私はコーヒーメーカーは使わず、自分でドリップ派なのでどうしても、そのヤカンが必要なのです。野田琺瑯のコーヒーポットも買ってみましたが、使い慣れたヤカンの方が美味しくコーヒーを淹れられる…このヤカンは絶対譲れません。
ここまで書いて、逆に麦茶専用ヤカンを用意すれば良いのかと思いました。
でも、なぜ私が呑兵衛のためにヤカンを準備しなければならかのでしょうか?
……まだ闘いは続きそうです。
呑兵衛の夫との暮らしを思い起こすと、それはもう、書いても書いても足りないくらい、怪しからんことが山のようにあふれて来ます。
相手からも言い分が山盛りで返って来そうですが、この際無視。
でも何だか、だんだん気分が悪くなってきたのでこの辺でやめときます。
あんなに好きだったお酒を飲まなくなって、もう8カ月も過ぎたのに、知ってか知らずか何も語らない夫です。
素面で見ると、呑兵衛の夫は私の立派な反面教師。
こうはなりたくない、ああはしたくないと、日々断酒の必然性を私に教えてくれています。
と、最後に褒めたつもり…(笑)
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました(^^)/