そして、6年。
こんばんは。断酒652日目の青猫です。
今日で、東日本大震災が起きてから6年の月日が流れました。
あの日から6年間、私は何をしてきたのかなと、ふと考えます。
震災が起きて、あんなに必死になっていた仕事がプツンと切れて、自分が単なる歯車のひとつだったことを知りました。
あの惨状の中では、仕方のないことです。
わかっては、いるのですが。
放り出されたような、ポカンと穴の開いたような気持ちを抱えて途方に暮れていたとき。
やっと自分のいるべき場所が見えたのでした。
私が必要とし、必要とされていたのは、家族や友人と送るかけがえのない暮らしの中にありました。
ライフラインを絶たれ、不自由な生活も続きましたが、思い出すのはなぜか楽しかったことばかりなんです。
ガソリン不足で、やっと調達した中古自転車に乗って買い出しに行ったこと。
いつも車で通る道が、本当はかなりな上り坂だったとか、歩道がとても狭かったとか、そんなことを知って驚きながら通勤しました。
太ももに筋肉がついたこと。
秘かに「心臓破りの坂」と名付けていた国道を、自転車を押さずに一気に走り抜けることが出来たこと。
ドラッグストアで見つけたフワフワのブランケットがとても暖かかったこと。
暖房が無いので、部屋の中でもウォームアップスーツ(子どものお下がり)を来てシャカシャカ音がうるさかったこと。
食材の節約でお弁当を毎日おにぎりにして、ラクチンだったこと。
バースデーケーキ用の小さいロウソクを集めて灯りにしたこと。
小学校の給水所の列に並んでいたら「水が出たよ」と息子から連絡が来て、喜んで帰ってお風呂に水をいっぱいにしてお風呂を沸かしたら、何だかお湯が濁っていたこと。
ツイッターで近所の情報が集められると知ったこと。
家の電話がアナログ回線の情けない音で鳴ったこと。
かけてきたのが父で、とても驚いて嬉しかったこと。
昔の友だちからも電話があって無事を喜びあったこと。
歩いて仕事に行ってみたこと。
足が痛くて痛くて、豆だらけになったこと。
不謹慎かも知れませんが、生きているという実感が常にあった、そんな毎日だったと記憶しています。
きっとこれからも、今日が来るたびに問いかけるのでしょう。
私は今、ちゃんと生きているのだろうかと。