スリップなんかじゃ終わらない
こんばんは。断酒604日目の青猫です。
大切な友人が、スリップしたと連絡をくれました。
友人とは、私が断酒初期の頃からのつきあいで、一緒に励ましあいながら断酒を続けてきた戦友のような間柄です。
友人も断酒1年を越え、私もすっかり安心していました。
職場の環境は決して良いとは言えないようで、かなりストレスの溜まる仕事を黙々とこなす毎日だったようです。
友人は言っていました。
「何度も、何度も躊躇した。でも、今回だけは耐えられなかった。もう、本当にどうしようもない。何で結局、飲んでしまうのだろうか。やっぱり、アルコールの前では無力。これが依存というものなのだろう」
そして「もう自分のことは忘れて欲しい」と。「今までありがとう」と、こう言うのです。
友人はブログもツイッターもしていませんが、私の書くものを読んでくれていました。
今日もきっと、読んでくれると信じて書きます。
果たして、スリップはエンドカードなのでしょうか。もうこれで、すべてが終わりなのでしょうか。
私たちは、アルコールの前では無力です。
私たちにとって、アルコールは恐ろしい存在です。
だからこそ、飲むことを躊躇い、恐れ、飲んでしまったことに絶望を感じるのでしょう。
でも、そこでおしまいですか?
再び飲むことを決意するまでには、時間が必要かも知れない。
どんなに後悔しながらも、飲むことが止められないかも知れない。
でも、アルコールに対する想いに違いはないはず。
アルコールが自分にとって最強の敵であること、憎むべき存在であること、乗り越えたい壁であること。
この想いは、今、どんな状況にあろうとも、絶対に変わらないはず。
この想いがある限り、私たちは繋がっている。
繋がっているべきです。
孤独になっては、いけないのです。
自分を恥じることはありません。人間は弱い存在だから。
心を持たないアルコールには、とうてい勝てない、無力で、ちっぽけで、哀しい存在なのですから。
でも、だからこそ、独りになってはいけないんです。
孤独がアルコールの一番欲しているものだから。
今は辛くて、情けなくて、悲しみの中に沈んでいたとしても。
絶対に立ち上がれる。歩き出そうと思える日が来る。かつてのあなたが、そうだったように。
話しましょう。どんなにアルコールが自分を苦しめてきたかということを。どんなに酷いヤツだったかということを。
泣いて泣いて泣いて、身体の中からも、心の中からも、アルコールを全部出しきってしまうその日は、きっと来る。そう信じています。
私だって、どうなるかはわかりません。
ただひとつ確かなことは、私たちの闘いは生涯続くということです。
断酒していても、していなくても。
私たちはもう気づいてしまったのだから。
アルコールという悪魔の存在に。
そしてこの闘いを始めてしまったのです。
もう降りることは出来ないと覚悟を決めました。
これからも、どうか一緒に、いてください。