父と過ごす夏
こんばんは。断酒444日目の青猫です。
誕生日の次の日がキリ番というおめでたい夏(^-^)
今日は父と映画に行って来ました。
前日にネット予約した座席は父のこだわりで一番後ろ。
ここだとゆっくり飲みながら映画を見られるのだと言って、いつもここです。
夏休みに何の映画を見ようかと、断酒ツイッターで話した時にほとんどが、映画館での飲酒経験ありと答えていたことを思い出します。
父も、いつもこっそり缶ビールのロング缶を忍ばせていました。
最近は映画館の中で買うようにはなりましたが、飲むことには変わりなく。
でも今日は「ビールはやめとこうかな」と言うではありませんか。
そして買ったのはアイスコーヒー。
私は中が冷房で冷え込むことも考えてホット。
二人分の飲み物を持って、最上部最後尾の席に向かいます。
とてもゆっくりと歩く父。
やっと席にたどり着いた父。
かなり息があがっています。
春に一緒に「ズートピア」を見たときは、平気だったのに。
帰宅後すぐにビールを飲む父。
喉の渇きをビールで癒すのは変わりなく。
そして夜。
「焼酎お湯割り、ちょうだい」
これは昨日も、「ビール取って」「缶開けて」とドキッとするようなことを言われたばかり。
ツイッターでつぶやくと、すかさず「小料理屋の女将になりましょう」という上手い切り返しが、断酒友だちのはるかさんから。
なるほどねぇ。仕事だと思えばお酌だって、凛としてこなせるかも。
でも、ちょっと今日のオーダーには面喰らうかな(^^;;
今まではサッと自分の飲み物は準備して、私にこんなことを言ったりしなかったんですけれど。
歳、とったなぁ。
朝から飲まなくなって、階段を上るのも一苦労で、自分の飲み物を作りに立つのも億劫で。
綺麗好き、掃除好きなのに「掃除出来てないからゴミ屋敷だよ」と言って驚かせたり……実際には、いつものキチンと片付いた独り暮らしで、我が家より数倍ちゃんとしていましたが(^_^;
アル中の遺伝子は、しっかり父から受け継ぎました。
いつもお酒と共にあった父の姿。
10年前、突然大病を患ってから、まるで崖から転げ落ちるみたいに、ありとあらゆる病が一気にやって来て。
それでも飲むことをやめなかったのに。
いつも自分を貫いて、頑固一徹だったのに。
反面教師そのものだった父。
でもその大きかった背中を、いつまでも憎んでいたかった。
映画が終わり、すべての人が立ち去るとゆっくりと腰を上げ、ソロソロと歩く父。
ひんやりとした父の手を取りながら、一歩ずつ、階段を降りました。
外はもう、秋の気配。
これからも 断酒の決意 固くせん
君を守りし 幾年の夏