クリスマスにあなたは還る
こんばんは。断酒576日目の青猫です。
今日はクリスマス。イエス様がお生まれになった日です。
街は明るいクリスマスソングがあふれ、楽しそうな人たちの笑顔ばかりが目につく。
クリスマスを楽しむ喧噪の中。
たったひとりで、今頃あなたは、どこにいるのでしょうか。
クリスマスの青猫のひとりごと。
今夜は、ひとりぼっちだと思っている、あなたへ贈ります。
孤独だって、またあなたは言っていたね。
楽しそうにしていても、毎朝おはようって呟いていても、心の隅っこに何か、冷たいものがある。それを感じ始めていたのかな。
私もね、あなたと同じだったって言ったら、あなたは信じてくれるかな。
笑顔の奥で、ふっと感じる冷たいもの。
どんなに熱く汗をかいても、それは温まることがなかったって。
今までは、こんな気持ちはお酒で誤魔化していけたのかも知れない。
でも、お酒は癒してなんかくれないって知ってしまった。
お酒はその冷たいものを、もっともっと冷たい塊に変えてしまう。
酔って眠って、目が覚めればそこには途轍もない絶望感。罪悪感。嫌悪感。
そうだよね? そうだったよね? それがたまらなく嫌で、あなたはお酒をやめたんだったよね?
断酒したって、世界が変わるわけじゃない。
いいことばかり、起きるはずもない。
一縷の望みを託した断酒も、思い通りに生きるのはやっぱり辛かった。
人がいる。人が集まる。言葉が生まれる。通い合う。
音のないコミュニケーション。伝わるのは、どんな思いなの。
それは私の、あなたの伝えたかった気持ちなの?
受ける人で私は変わる。受ける人であなたが変わる。
違うのに。そうじゃないのに。
もつれ合った言葉の糸が、いつからだろう絡まって、もう届かなくなっていたのは。
違う、そんなことじゃないって、あなたは言いそうだね。
自分が悩んでるのは、もっと現実的なことなんだって。
そうだね、私はリアルなあなたを知らない。
どこで何をして暮らしているのか。
どんな思いを持って生きてきたのか。
本当の気持ちなんて、わかるはずないって、そう思っているでしょう?
もう届かないのかな。
奇跡は起きないのかな。
それでも、このクリスマスの夜に祈るよ。
どこにいても、あなたのその悲しみを分かち合えますようにって。
あなたが思い出せますようにって。
一緒にいた、あの毎日。
今日も一日。そう言って確認しあった朝。
あなたの眼には、あんなにも優しい自然が映し出されていたことを。
あなたの映し出した世界に、どれだけの人が優しい気持ちになれたかってことを。
的外れ? 何言ってるんだって?
それでもいいよ。
私は私の思いを書くよ。
何があっても、何て言われても、あなたの心を繋ぎ止めるよ。
生きよう。
あの日捨てた命なら、生きよう。生きてみよう。
きっと飲むことと同じくらい、それは後悔だけしか残さない。
あなたの心に。私の心に。みんなの心に。
生きよう。
辛くても、悲しくても生きていよう。
それが、あなたと私に与えられた、これまでの試練なのだから。
きっと届くと信じて待つよ。
あの時、あなたがあの子に思った気持ちと同じ。
どうにか繋ぎ止めたくて、懸命になっていたあなたを忘れない。
「俺は飲まないよ。苦しむの止めたよ。帰ってこい」
どこにいても、何をしていても、あなたを思うよ。
あなたの悲しみを分かち合えると、信じているよ。
クリスマスにあなたは還る。
それは冷たい闇の中じゃない。
ここだよ。ここなんだよ。
私とあの子とみんなの待つ、ここがあなたのHomeなんだよ。
信じてる。